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2025.02.07 Fri

よく噛んで健康づくり ②(全2回)

具体的に何回噛めばいい?「よく噛む」ために意识したいこと

「よく噛む」ってどういうこと?咀嚼の仕组みと体に及ぼす影响では、「よく噛む」ことが食べ物をより深く味わうことにつながるほか、肠や脳など体のさまざまな器官や、肌のハリといった美容面にまで影响を及ぼすことをご绍介しました。では、具体的にどのくらいよく噛んで、日顷からどんなことに気をつければ良いのでしょうか?前回に続き、和洋女子大学の柳沢幸江教授に闻きました。

「よく噛む」ってどういうこと?咀嚼の仕组みと体に及ぼす影响では、「よく噛む」ことが食べ物をより深く味わうことにつながるほか、肠や脳など体のさまざまな器官や、肌のハリといった美容面にまで影响を及ぼすことをご绍介しました。では、具体的にどのくらいよく噛んで、日顷からどんなことに気をつければ良いのでしょうか?前回に続き、和洋女子大学の柳沢幸江教授に闻きました。

「一口30回」は大事だけれど…

「よく噛む」=「一口30回噛む」ことをイメージする人も多いのではないでしょうか?确かに「一口30回は噛みましょう」と一般的によく言われますが、すべての食べ物に当てはまるわけではありません。お豆腐やプリンなどのやわらかいものを30回噛むのは现実的ではありません。噛む回数は食べ物の「噛み応え」で异なります。

口に入れたものを咀嚼して飲み込むには、小さくなった食べ物と唾液とが混ざり合って滑らかにならないと飲み込めません。それは意識的な行為というよりも、無意識に私たちが行う「反射运动」です。そのため、噛み応えのあるものを食事に取り入れることで、自ずとよく噛む仕組みを作るなど、よく噛む工夫を意識するのが良いでしょう。

※「噛み応え」とは、嚥下(えんげ)するまでの咀嚼时の咀嚼筋活动量を反映したもので、噛む时の筋肉の力の强さと、噛む回数の両方の要素が入ります。物性的には、硬さの要素だけでなく、食べ物の弾力性や、ばらけにくさ(凝集性)が関连します。

咀嚼回数が増えるおすすめメニュー

では、具体的に「噛み応えのある」食べ物にはどんなものがあるのでしょうか?噛み応えのある食べ物としては、焼いた牛もも肉や豚ヒレ肉、生のにんじんやキャベツなどが挙げられます。野菜は全般的に噛み応えがあるものが多いのでおすすめです。

噛むときの注意点は?食事のシチュエーションも大事

年を重ねて歯も弱くなってくると、ついやわらかいものばかり食べてしまい、噛む力が低下しがちです。繰り返しになりますが、やわらかいものだけではなく毎日の食事に噛み応えがあるものを取り入れることを意识しましょう。

また、噛むときのシチュエーションも大事です。最近は「孤食」がたびたび话题になるなど、一人で食事を済ませる人も多いと思いますが、スマートフォンを片手に食事をしている人をよく见かけます。「ながら食い」は噛むことがおろそかになりやすいです。また、食べる际にあごの左右どちらかに偏って噛むと噛み合わせが悪くなって顎関节症のリスクも高まります。食事中は食べることに集中しましょう。

最后に柳沢教授に伝えたいことをうかがいました。

前回と今回の2回にわたって『よく噛むこと』についてお话ししてきましたが、『健康のために、必ず30回は噛まなきゃ!』と义务感を抱いてしまったり、お子さんに対して何度も『よく噛んで食べなさい』と注意することが目的になってしまったりしたら、食べることや食事自体が苦痛になってしまいます。

もちろん『よく噛む』ことは大事なのですが、同时に家族や友人?知人など、谁かと一绪に食事をすることもとても大切です。例えばフレイル(高齢者が筋力や体力、认知机能など心身の活力を失い、要介护状态に近づく健康面での衰えのこと)予防の上でも、社会とつながりを持つことが大事とされています。厚生労働省(旧厚生省)等が策定した食生活指针のトップにも『食事を楽しみましょう。』と挙げられています。

また、谁かと食事を共にすると、一人でササッと食べるより时间もかかりますよね。実はそれが大事なのです。少しずつ时间をかけて食べることが満腹感にもつながりやすくなります。

もう一点、やはりご自身の歯を大事にすることはお伝えしたいです。歯の不具合はよく噛むことに悪影响を及ぼすので、定期的な歯のメンテナンスや治疗も大事です。また、噛める歯を持ち続けることは、フレイル予防にもつながるので、歯も含めたお口の健康はぜひ日顷から意识してほしいです。」

このシリーズ(全2回)の他の记事を読む

①「よく噛む」ってどういうこと?咀嚼の仕组みと体に及ぼす影响

  • <参考书籍>
  • ?小野高裕, 槻木恵一, 工藤孝文. かむ力を高めると脳も体も若返る!. マキノ出版, 2022.

<监修>

柳沢幸江

和洋女子大学教授/博士(栄养学)/管理栄养士/日本咀嚼学会、日本家政学会、日本调理科学会の理事?评议员